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機能的な日本の家

障子

和室文化を見直す

昭和30年代くらいまでの日本家屋には、障子と襖が付き物でした。障子の張替えは、年の瀬の風物詩の一つでもありました。普段障子を破こうものなら大目玉をくった子供たちも、この時期だけは嬉々として障子を破いて張替えを手伝ったものです。しかしながら、昭和も40年代を過ぎる頃から、洋風建築が主流となり、和室のある家は少なくなってきました。フローリング加工の床は掃除もしやすく、障子の張替えも必要ないので、一見合理的に見える洋風建築ですが、気候と調和して機能的に住まうという状態とは程遠いものでした。冷暖房が普及して、家の密閉性は高まり、ハウスダストなどのアレルギーも出現するようになりました。日本の和室の文化は、この国本来の自然環境に即して続いてきました。それが、急激な住まいの変化で、私たちの健康をも損なわれようとしています。しかし、そのような中で、日本家屋の良さを見直そうという動きも出ています。部屋の明り取りの窓として、再び障子の人気が伸びているのです。また、障子は、冷暖房の効果をアップさせてくれることが知れると、ガラス窓の内側に設置されるようになりました。障子を置くことにより、冬は冷たい空気の侵入を防ぎ、夏は熱の流入を防いでくれるので、冷房も効率的に使えます。また、冬場の結露も防いでくれるので、私たちの健康面にも寄与しています。最近では、頻繁に張替える必要のない障子紙も開発されていて、以前ほど手入れが面倒ではなくなりました。障子の良さを見直すと、私たちの祖先の知恵を改めて教えられたと感じずにはいられません。